19341202致增田涉

341202致增田涉

    十一月二十五日の御手紙は到着しました。『某氏集』は全権にてやりなさい。私には別に入れなければならないと思ふものは一つもありません。倂し藤野先生だけは訳して入れたい。范愛農の書きかたはうまくもないから割愛した方だよからう。

    二三日前に『文学』二から五まで送りました、一と六とは近い內に送ります。検查がきびしいから来の発展はむつかしい。倂し『現代』の如きファショ化したものも読む人が&なくって自滅した。『文学新地』は左聯の機関誌で一号に限る。

    私は不相変每晚少しづつ熱がでます、疲労の為めか西班牙的流感かわからなくなりました、大方疲労の為らしい、しからば大に遊べばなほるだらう。

洛文　頓首十二月二夜

増田学兄几下

译文

    十一月二十五日惠函收到。《某氏集》请全仅处理。我看要放进去的，一篇也没有了。只有《藤野先生》一文，请译出补进去，《范爱农》写法较差，还是割爱为好。

    两三日前奉上《文学》第二至第五期，第一期与第六期日内也可寄上。因检查甚严，将来难以发展。但如《现代》这种法西斯化的刊物，没有读者，也已自生自灭了。《文学新地》是左联机关杂志，只出了一期。

    我每晚仍稍发热，弄不清是因为疲劳还是西班牙流行感冒。大概是疲劳罢，倘是，则多玩一玩就会好的罢。

洛文　顿首　十二月二夜

增田学兄几下