19340723②致山本初枝

340723②致山本初枝



    拝啓 大風の尻っぽの御蔭様で二三日前から上海では大にすずしくなりました。私共は皆な無事です。汗物も行衛不明になりました。『陣中の竪琴』は注文したのですから一週間前に到着しました、立派な本ですが若し私が歌をとくわかるならもう一層面白いだらうと思ひます。此な軍医様は今では日本にももう少ないでしゃう。先月には隨分日本の長崎などに行きたかったが遂に種々な事でやめましに。上海がめつかったから西洋人などが隨分日本に行った様ですから日本への旅行も忽ち「モ—ダン」な振舞となりました。来年に行きましゃう。男の子は何んだか大抵、ママをいぢめます。私共の子供もそうで母親の云ふてとをきかないばかりか其上時々反抗します。私が—所になってしかると今度は「どうしてパパがそんなにママのかたを持つだらろ」と不審がります。增田一世の消息は暫く聞えなかった。内山老版は不相変忙しく一生懸命に漫談をかき、そうして発送して居ます。

魯迅 拝 七月二十三夜

山本夫人几下


译文
    拜启:托了大风尾巴的福,两三天来上海已颇凉爽。我们都平安,痱子也消失了。《阵中竖琴》是预约的,已于一周前寄到。书很漂亮,倘我对歌懂得多一些,恐怕就更有趣了。这样的军医先生,现在在日本也寥寥无几罢。上月曾很想到日本的长崎等处去,终因种种关系而作罢。上海酷暑,西洋人似乎有不少去日本,一时赴日旅行成了摩登之举。明年去罢。男孩子大都是欺负妈妈的,我们的孩子也是这样;非但不听妈妈的话,还常常反搞。及至我也跟着一道说他,他反倒觉得奇怪:“为什么爸爸这样支持妈妈呢?”增田一世久无讯。内山老板依然很忙,正埋头写漫谈,并寄出去。

鲁迅 拜 七月二十三夜

山本夫人几下