19340519致增田涉
340519致增田涉
    訳文の終了は関しては大に雀躍しますが倂してんなつまらない原本に大力をついやして下さる事に対しては実に慚愧不堪と存じ侯です。出版の見込はありますか?
    拙著『南腔北調集』は大に禍をかひました。二三の出版物(「ファショ」の?)にはそれは日本から一万元をもらって情報処に送ったものだと書いて私に「日探」と云ふ尊号を与へて居ます。倂しそんな無実の攻撃もに消ぇて仕舞ふのでしょう。
洛文上五月十九日
增田兄几下
译文
    得悉译稿已完成,至为快慰。你在这本乏味的原作上费了很大气力,实深惭愧,但不知有无出版的希望?
    拙作《南腔北调集》竟闯了大祸。有两三种刊物(法西斯的?)说此书是我从日本拿到一万元,而送给情报处的,并赐我一个“日探”尊号。但这种不实的攻击,很快就会烟消云散的罢。
洛文 上 五月十九日
增田兄几下
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